第100回クルーズに乗船して解ったネットの怪しい噂はホント?
ピースボートとは
国際交流を目的として設立された日本の非政府組織(NGO)です。また、この団体が主催している船舶旅行の名称でもあります。
設立当初はアジアをめぐるクルーズの運営を主体としていましたが、1990年以降は世界各地をめぐる「地球一周の船旅」を繰り返し行っています。また、ジャパングレイスが旅行業者としてこの船旅を運営・実施しています。
2020年4月からは2隻体制(オーシャン・ドリーム号、ゼニス号)で世界一周クルーズを行なっています。(エコシップも2022年3月にデビュー予定のようです。)また、10~30日程度のショートクルーズも行っています。
※アルゼンチン、ウシワイアに寄港した時のオーシャン・ドリーム号
クルーズは、平均して年3回以上行われていて、船内や寄港地での講演や交流企画もあります。その一方、「ボランティアスタッフ」になれば通常より割安で乗船できることもあり、「安価な世界旅行ができる」と考えて参加する若者も多い。 また、クルーズ以外にも多数のプロジェクトが実施されている。
ピースボートは国連との特殊諮問資格をもつ国際NGOとして、活動の成果を踏まえて国連に報告、提言などを行うことができる。
ピースボートは核兵器廃絶を目指す国際NGO・核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の国際運営グループとしても参加している。また、共同代表の川崎哲さんはICAN国際運営委員に名を連ねており、ICANとして2017年度のノーベル平和賞を受賞している。
- ピースボートとは
- ピースボートの乗船費用はどのくらい?
- クルー・スタッフさんはどんな感じ?
- 客層、世代、男女比は、どんな人が乗ってるの?
- 病気になったらどうする?
- 船室はきれい?
- 気になる食事は?おいしい?
- 寄港していないとき船内ではみんな何をしてる?
- 何もしないという究極の贅沢もあり!
- 寄港地での過ごし方
- 怪しい・洗脳・宗教・乱交といった悪評は本当なのか?
ピースボートの乗船費用はどのくらい?
乗船に関わる全経費は、乗船前の準備から下船までにかかった費用をざっくり足すとトータルで200万円弱となりました。
これはペアタイプに夫婦2人で申し込んで、1人あたりかかった料金です。通常料金199万のところを早割を利用して申込んだので44万円、特別割引31万(99回に乗船予定を100回に変更した。99回はとても人気なコースとなっていて譲ってあげたので割引)の割引が適応され124万円となりました。早割と特別割引はめちゃめちゃ多きかったです、夫婦2人で合計150万円の割引です。
ピザ取得代、ボートチャージ、チップ、オプショナルツアー(南極ツアーは除く)、海外旅行保険で70万、総費用が1人あたり200万弱くらいになったって感じです。
部屋タイプによっては基本料金が200万円以上するところもありますが、4人の相部屋タイプなら129万円で済みます。一概にいくらとは言うことが出来ないのですが、大体基本料金プラス20~30万円くらいが総額だと考えていいと思います。
飛鳥Ⅱのような高級客船で世界一周クルーズだと2~3倍以上の料金がかかってしまいます。もちろんサービスや施設も違うんでしょうが、私みたいな一般人にはピースボートのようにカジュアルなクルーズの方が面倒なドレスコードもないし過ごしやすく楽しめました。
クルー・スタッフさんはどんな感じ?
クルーズはオーシャンドリーム号という船を所有する外国の船会社、船のチャーター契約を行うジャパングレイスという旅行会社、ピースボートはNGO団体でジャパングレイスと共同で船を運行し、船上でのイベント・プログラムをスケジュールするという3つの会社・団体が集まって運行しています。
船に乗ってから日常的に顔を合わせるのはピースボートのスタッフさん、船会社のクルーということになります。
ピースボートのスタッフさんはもう何年もピースボートの専属スタッフとして働いている方、日本でボランティア活動で割引を貯めて乗ってくるなんて方ですが、すべてにおいて親切丁寧でした。船会社のクルーは一部を除いてすべて外国人です、ほとんど人が英語を話しますが、日本人に慣れているクルーは「カタコト」の日本語も話します、こちらもすべてにおいて親切丁寧でした。
レストランでお世話になったクルーです。
客層、世代、男女比は、どんな人が乗ってるの?
オーシャンドリーム号の定員は1000人くらいですが、私が乗船した第100回クルーズではスタッフに尋ねたところ、20代~30代の若い世代が1~3割くらいで、残りはシニア世代という感じでした。(仕事を始めてしまうとなかなか長期間の休暇は難しいようです)また、3割程度が外国人(主に中国、韓国など)でした。男女比はおそらく同じくらいです。それから家族連れで乗船されている方が結構いました。(キッズルームや子供用のプログラムも用意されていました。)
病気になったらどうする?
船内には診察室があり医師と看護師が常駐していますので安心です(日本語対応)。私もクルーズ中にお腹を壊して2~3度、お世話になりました。
「船内の診察室」での診療費は「海外旅行保険」の請求対象となります。乗船前に治療を受けている病気(既往症)に関しては対象外となります。帰国後、診療費を保険会社へ請求する際、診療時に発行される「診断書」と「伝票(チット)」が必要となるので捨てなうように!
船室はきれい?
オーシャンドリーム号は1981年建造ということで、誕生から既に35年以上経っていますが元気に航海ています。
私のキャビンに関してはトイレ・水回りの故障は一度だけ、トイレの水が流れなくなりました。(その日のうちに修理してくれました。)
船室はこんな感じできれいでした。
毎日かならずハウスキーパーさんが部屋の掃除に入ってくれます。
気になる食事は?おいしい?
世界一周は約100日間も船にのるんですから食事は気になりすよね!。ピースボートではモーニングコーヒー、朝食、昼食、アフターヌーンティー、夕食の全5食がクルーズ料金に含まれています。
船内のレストランは【メイン】と【サブ】の二カ所に分かれていて、どちらで食事をするかは選べます。
メニューは下記の様な物が多かったです。
・早朝のモーニングコーヒー
朝食の前にモーニングコーヒーを飲むことができます。(サブレストランのみ)
・朝食(バイキング)【メイン】
煮物、お味噌汁、納豆、うめぼし、漬け物、のり、ふりかけ、切り干し大根、魚料理、卵料理など
・朝食(バイキング)【サブ】
パン、ベーコン、フレーク、サラダバー、ヨーグルト、牛乳、コーヒー、ジュース、フルーツなど
・ブランチ(朝食と昼食を兼ねた食事)【サブ】
おかゆ、パン、ベーコン、フレーク、、ミルク、コーヒー、果物など
・昼食(バイキング)【メイン】
グラタン、からあげ、チキンピカタ、サモサ、チャーハン、炊き込みご飯、肉じゃが、煮物、ローストベジタブル、お肉料理など
・昼食(バイキング)【サブ】
ラーメン・うどん・そばなどの麺類、ピザ、バーガー類、フライ、パスタ、ポテト、コーヒー、サラダバーなど
・アフタヌーンティー【サブ】
15時頃にサブレストランで提供されます。内容はケーキ、シュークリーム、クッキーなどと、コーヒー、そして数種類の紅茶です。
・夕食(ワンプレートのコース)【メイン】
前菜、スープ、メイン、デザートが出ます。コース内容は日替わりとなる。
・夕食(バイキング)【サブ】
丼物(牛丼、親子丼、ジンギスカン丼、豚丼、カツ丼、麻婆丼など
乗船者の中には【メイン】と【サブ】の二カ所をはしごしている人もいました。
日本食や中華・韓国料理などいろんなメニューが日替わりで登場します。エグゼクティブ・シェフは日本人なので味付けや量は日本人向けに作られています。(数年前に日本人のシェフに代わってから美味しいくなったとのこと?)また、船旅中数回行なわれるフォーマルディナーのコースディナーは本格的で結構いけます。
フォーマルディナーの一例です。
普段食?(夕食)の一例です。
夕方16:30から夜中の2時まで8階のパノラマレストランが「波へい」という洋上居酒屋に変身します。
料理の一部です。
お酒のキープもできます。
寄港していないとき船内ではみんな何をしてる?
船内では朝から晩まで数多くのプログラムが常に開催されているので基本的に暇になることはないと思います。早ければ朝6時台からデッキで朝日を浴びながらのヨガもやっています。
「水先案内人」と呼ばれるゲストによるトークショーも開かれます。第100回クルーズには東ちづるさん(女優)、河合弘之さん(弁護士、映画監督)、高橋和夫さん(国際政治学者)いった有名人の方も数多く乗船されていました。
船内企画の数は毎日すごいので自分の趣味にあったものが見つかると思います。企画を通してできた友達も数多くいますし楽しいだけでなく、歴史や文化・語学の勉強になるものもあり得るものが多かったです。また、連続の航海日には運動会(スポーツフェスティバル)、盆踊り、隠し芸大会、のど自慢なども開催されています。
プログラムに参加しなくても船内施設を利用しながら時間をすごす事もできます。プール、ジャクジー、ジムは完全無料で使えます。
有料ですが、マッサージ・サウナ・美容院といった施設も備わっています。
夜になると船内3箇所のバーではバンド生演奏もあるのでアルコールを片手に音楽を楽しむなんてのもいいですよ。
何もしないという究極の贅沢もあり!
プログラムに参加しまくるのもいいですが、逆になにもせず「ただただのんびりする」という究極の贅沢もありです。
私もたまにひたすらソファーにすわってボケーッと海をながめたり、読みたかった本を読なんて贅沢な時間を過ごすこともありました。
せっかく仕事や日常生活から離れてクルーズという旅行に参加しているのですから、ゆっくりするのもおすすめです。
寄港地での過ごし方
寄港地では自由行動を取ることもできますが、限られた寄港時間を有効に活かすために、その土地の世界遺産や風光明媚なスポットを巡るオプショナルツアーが数多く用意されています。
私は基本的にオプショナルツアーを利用しました。実際ツアーに言ってみると、ガイドさん付きでいろいろ説明もあるしバスで全部連れて行ってくれるので楽で結構楽しかったです。
ツアーはメリット・デメリットあるのでよく考えて、定員があるのでなるべく早く申し込みましょう。(空きがあれば当日でも可)
怪しい・洗脳・宗教・乱交といった悪評は本当なのか?
ピースボートに関してネット上で流れている悪評は本当なのかということについて。
google検索やYahoo検索などで「ピースボート」というキーワードを入れると「怪しい・真実・洗脳・宗教・乱交」といったキーワードが自動表示されることがあります。これを見たらピースボートって大丈夫?と怪しいと思うのが普通でしょう。
私もそうでした、でもこれらの記事を読んでみると、どう考えても実際に乗船した方が書いたものではないことが判ります。どの世界にもアンチの人たちが存在します、ピースボートにもこういう人達がいて、間違った評判を流しているんだと思います。
過去乗船者のブログや日記を読んでみるとそのほとんどが、クルーズ楽しかったというものが多いです。ピースボートもかれこれ35年クルーズを続けています、過去参加者は8万人にも達するようです。こういった悪評が本当ならこんなにも長く船を出し続けることも出来ないでしょう。
実際乗っても怪しいなんて感じたことは一切ありません!。
ピースボート自体が1つの宗教や政党を支持していてそれを押し付けてくるなんて事も全くありません。船内で乱交なんて噂も聞いたことないし、あれも完全なデマでしょう。